夏の暑さ対策の最も効果的なことは、遮熱対策を施した新築に建替える事ですが、リフォームでもある程度効果のある方法をご紹介します。
暑さ対策リフォーム(屋根の遮熱)
夏の暑さは外から入ってきます。まずは屋根。
瓦の塗替え時期なら、遮熱塗料を塗るのも一つの手ですが、瓦を葺替える計画があるなら屋根の外断熱化が効果的でしょう。
写真のように瓦と野地板(瓦を留付ける板)を撤去し、硬質発泡系板状の断熱材(自己消火性能のあるフェーノールフォームというものが断熱性能も含め最良かと。注:写真は別の種類)を敷込みその上に野地板を張り瓦を葺くという手順で工事をします。ただし屋根が厚くなりますので、雨樋の掛替や屋根の先端や軒裏等との取合い補修工事も必要になります。
この工事で夏のピーク時には約7~10度程度屋根裏温度が下がります。H30年の最高気温が屋根裏棟木直下50cmで42度までしか上昇しませんでした。ちなみにこの日の最高外気温は39度でした。
暑さ対策リフォーム(屋根の遮熱)
先ほどの完全外断熱化ほどの効果は期待できませんが、屋根瓦を扱わない場合で、屋根直下の大部分の部屋の天井を一旦解体するようなリフォームをされる場合であれば屋根垂木の間に断熱材をはめ込む形で工事が可能で、こちらは前者よりコストがおさえられます。また、この工事は1階の床下に冬断熱対策として応用が可能です。ただし床下に人が潜り作業ができる余裕があることが条件にはなります。
次に、外壁に関しても同様で内壁を解体するなら、断熱材の高性能品入替又は外壁に遮熱塗料を用いて塗替え又は高断熱外装板を既存壁に増し張り等の方法があります。
最後に窓ですが、高断熱・高遮熱サッシに丸ごと交換が最も有効的ですが、サッシはそのままでもガラス交換や内窓設置でもかなりの効果が期待できます。なお、必要に応じて部分的に朝日や西日の当たる窓だけするのも良いでしょう。
既存住宅には経年劣化による不具合がつきものです。でも、購入前のインスペクションで、状況がわからないという不安を解消することは可能ですよ!