欠陥住宅事例(インスペクション・福岡)

 

 木造住宅の構造の大部分は大工さんにより構築されますが、その構造をあとから行われる工事によって破壊?。

 

設備工事との取り合いで生じる欠陥

インスペクション 耐震診断 福岡
既存不適格事例 設備配管との取合い事故

 斜材(筋交:すじかい)は建築基準法でも規定された構造上重要な部材であり、大工さんは設計された位置・方向通りきちんと施工します。ところがどうでしょう?ご覧のような現場に調査(インスペクション)に行くと出くわすことが多々あります。これは2階のトイレの排水管ですが、通常2階の設備配管用のパイプスペース(以下PS)は、設計段階から計画し図面に落とし込んでおくのですが、この現場は設計者がそれを怠ったのか、或いは後から2階にトイレが追加になったか定かではありませんが、何としてでも配管を通そうと思ったのでしょうが、結果としては設備屋さんが筋交を切断する羽目になってしまいました。勿論、設備屋さんだけが悪いわけではなく、隠れてしまえばわからないといった悪しき建築業界の常識がこうさせたわけで、設計者(現場管理者)・大工さん・設備屋さん3方の責任ですね。

 この縦管ですが、禁近年ではその点検性やメンテナンス性重視で点検口付きのPSに収めるか、あるいはあえて外部に露出(保護カバー付きで)させる場合も多くなっています。生活する為には設備も重要ですが、何よりもまず安全を担保する構造が最優先されるべきではないでしょうか。

既存住宅には経年劣化による不具合がつきものです。でも、購入前のインスペクションで、状況がわからないという不安を解消することは可能ですよ!