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防災【住宅の耐震診断例その3】

 

 耐震診断で評点を算出する方法は、その建物が持っている壁・柱の構造耐力に耐力要素の配置等による低減係数と劣化度による低減係数を掛けて算出します。すなわち構造耐力、配置バランスが共に良くても劣化事象があれば、評点1.0を下回る場合があるということです。

 

劣化度

インスペクション 耐震診断 福岡
住まいの健康診断 耐震診断

 この一般診断法で用いる老朽度の調査部位と診断項目のチェックシートに基づき、低減係数(最高点1.0、最低点0.7)を算出し、得られた構造耐力に掛けて評点を出します。基本的に劣化事象は以下の3項目に集約されます。

①雨水や水漏れによる構造材の腐朽・耐力低下の程度

②基礎の不具合による上部構造への影響

③蟻害や腐朽菌による構造材の耐力低下とその程度

について建物を調査し劣化による低減係数を算出「(存在点数合計ー劣化点数合計)÷存在点数」するのです。但し、0.7以下の場合は0.7とします。

ここで、一般診断法では局部的な劣化事象をとらえていたずらに劣化事象をカウントしてしまうと建物全体構造に低減が掛ってしまうため、補強設計が過剰になり工事費も高額になってきます。ですから、その判断は慎重に行う必要があります。よって、耐震診断を依頼される場合は、より精度の高い診断と効率的な補強設計が出来る経験豊富な建築士を選びましょう。

既存住宅には経年劣化による不具合がつきものです。でも、購入前のインスペクションで、状況がわからないという不安を解消することは可能ですよ!