耐震補強実例(屋根の軽量化)
主に横方向から襲ってくる地震力に対し、頭の重い建物(重い瓦葺き屋根等)は軽い建物に比べより大きな力が加わります。ですから耐震診断(計算)においてその建物の必要耐力を計算する場合、軽い場合から重い(通常の瓦屋根)又は非常に重い(土葺瓦屋根)は、写真の平屋の建物の場合、約1.6倍から2.2倍の耐力を必要とします。逆に考えれば平屋建ての場合、壁の耐力が同じ(壁補強工事をしなくてもの意)ならば、屋根を軽くするだけでも耐震化工事になるのです(条件を満たせば、市町村の補助金対象工事)。
耐震補強実例(屋根の軽量化)
その場合、ご覧のスレート系瓦(瓦の約1/3)や金属屋根(瓦の約1/6)等がそれに該当します。但しこの手の材料は下地に構造用合板を必要としますので、下地から交換する必要があり、このお宅の場合で仮設(足場や既存瓦処分費等)を含んで税別で11,000円/㎡程度、総額約170万円ほどかかりました。この額は壁補強をした場合の福岡での平均的な耐震補強工事額とほぼ同じ金額でした。
耐震補強実例(屋根の軽量化)
壁をするか屋根をするか迷いどころですが、瓦が傷んできてて屋根をどうにかしなくてはとお考えの方ならこの方法もありです。但し、この手の材料は定期的に塗装しないといけないのがデメリットではありますが、安心・安全には代えられませんよね。このように耐震補強も様々な方法で行うことが出来ますので、まずは耐震診断を受けられてみてはいかがですか?
既存住宅には経年劣化による不具合がつきものです。でも、購入前のインスペクションで、状況がわからないという不安を解消することは可能ですよ!