雨漏れ、その多くは屋根と壁の取合い部や屋根以外のサッシ廻りからが多いのですが、勿論屋根自体からも雨漏れします。
瓦が溶ける
以前もご紹介しましたが、焼きの甘い瓦は釉薬の無い部分から風化していきます。ご覧のように瓦の重なり部分には、釉薬の掛ってない部分があり、重なっているが故に水の表面張力により雨水が停滞しがちです。さらに瓦留めラバーセメント等の接着剤が、雨水の抜けを悪くし瓦の風化を早めているようです。
雨水の集まるところ程瓦が風化し易い
ご覧の赤土は解けた瓦の土です。ではなぜこの壁際の瓦が、より多く溶けたのでしょう?
それは通常の雨に加え、例えば横殴りの雨など、壁に打ち付けられた雨が集中して壁際の瓦に降り注ぐ為、多量の雨水の通り道となるからです。雨量が多い=瓦の裏面に回り込む量も多い、ということなのです。
また、直上に雨樋があり、その雨樋が何らかの原因でオーバーフローを起こしているような場合も雨水が集中し、同じく瓦が風化し易くなります。
通常の雨量では漏りませんが…
瓦の下には当然、防水シートが施工はされていますが、築40も過ぎるころにはその性能はほぼ無いに等しく、劣化し破れた部分、或いは釘穴等から雨水が浸入して来ます。その量が多ければ天井にまで達し、雨漏れが発覚するというわけです。
いずれにしてもこのような状態を放置すべきではありませんので、何らかの改修がひつようになります。
下地も交換
せかっく葺き替えるなら、下地野地板も新規交換したいですね?
うちの瓦は陶器瓦なので、大丈夫!と過信するのではなく、一度点検されてみてはいかがでしょうか。
既存住宅には経年劣化による不具合がつきものです。でも、購入前のインスペクションで、状況がわからないという不安を解消することは可能ですよ!