階段手摺設置用の金具

　新築であれば予め設置を考慮して取付下地等の計画ができますが、既存の建物に設置しようとすると階段の形状や取付ける壁の下地など様々で、簡単にはいきません。そのような状況下でも、滑らかに連続した手摺を安全に設置することが必要ですが、その設置のカギを握るのが、これからご紹介する特殊な金具達です。

　まず上りはじめや下りはじめの手摺端部では、袖等が引っ掛かり転倒の危険性がある為、このように引っ掛かかり難い工夫がされた金具を用いれば良いでしょう。現場では手摺エンド金物と言ってます。

　次に階段は一直線階段ばかりではありません、どうしても階段には踊り場など勾配や進行方向の変わる部分があります。そのような箇所でも自在金具を用いれば連続したまま勾配や向きを変えることができます。これがその金具です。関節のような働きをします。

　さらにこちらは階段の回り部ですが、ここではこのように壁の入隅で90度方向を変えられる金具が用いられます。

　先ほどは同じ入隅でも壁の仕上げが大壁(柱が隠れている)の場合でしたが、この真壁(柱が現れている)の場合は、写真のような固定部分が特殊な形をしているものを使う必要がでてきます。

　先ほどの金具は上向きにも下向き勾配でも変えられます。回り階段部などで良くつかいます。

　いかがでしたか、建物内での転倒事故はこの階段や浴室のように段差があるところで多発します。

安心安全を担保するこの手摺、正しくしっかりと設置しましょう。

（参考：この写真の手摺はより安全に使用できるよう、滑り止めグリップ加工品を使用しています。また、色や手摺の太さもある程度選択可能です。）