直張りフロアのリフォームをする場合があります。ところが下地(コンクリートやモルタル)の不陸(水平がとれていない)があり、そのまま新しいフロアを張るとこの不陸は解消されませんので、どうしてもひと手間掛ける必要があります。
設備配管
今回は洗面所の床が直張りの現場施工例です。床下空間の有無にかかわらず、新規交換する設備機器がある場合、まずはその機器に合わせてコンクリート(モルタル)下地を斫り開口し、配管の交換や移動を行い荒下地を先行し完了させますが、直張りの場合には既存のフロアやシートを撤去した際に接着剤が残ったり、さらには元々下地面が凸凹或いは水平がとれてないない状態の現場が良く在ります。当然そのままフロアを施工するとそれらの状態は改善されないままとなります。
不陸調整
解決策としては下地の不陸を無くさなければなりませんが、その解決策の一つにレベラー材がありますのでその施工方をみていきましょう。
まずは不陸の状態や程度を水平器を用いて計測します。この時水平のレベル墨を周囲の壁に、床部分には仮釘を打ちそれにレベル墨を出します。
この時この洗面所に接する床(廊下や浴室床)との取合い床高さに注意しながらレベラー材の塗り厚さを決めます。
レベラー材
これがその材料です。ある程度塗り厚が厚い場合には床に流し込むだけでセルフでレベル(水平)が出ます。
施工風景
今回は廊下~洗面所の既存引戸敷居高さの制限により低い部分のみに薄塗となった為、定規やコテを使って水平に延ばしました。(レベラーを塗る前に専用のプライマー塗布必要)
完了
結果写真左側には既存の下地が顔を出したままとなりましたので、その部分の床をペーパー掛けし滑らかにし、充分乾燥した後にフロアを張りました。
直張りフロア完了
新しいシステムバスの出入口敷居にピタッと収まった新たな洗面所の床の完成です。このようにきれいに収まった工事の裏には、きちんとした下地工事の手間(費用)が必要なのです。
参考までにフロアは大理石調の耐水フローリングです。
既存住宅には経年劣化等による不具合がつきものですが、インスペクションによりその原因がはっきりし対策を講じることができます。