前回に引き続き災害発生後の救助で役に立つロープワークのお話しです。今回は「もやい結び」のお話です。ロープワークとしてはその状況下に適した様々な結び方があるのですが、いざという時に実践できなければ意味がありません。ですから前回の「巻き結び」と今回の「もやい結び」の最低二つは習得しておくことをお勧めします。
©福岡県主催の防災士スキルアップ研修
安全確保
救助時は前回同様まず第一に、要救助者のまわりの安全の確認・確保が第一です。倒れてきそうなものがないかの確認や安全に救助作業が行えるよう空間の確保、次に近くで火災が起きている場合は消火を行います。
もやい結び 手順その1
「もやい結び」とは対象物に輪を掛けてロープを結びたい場合、輪の大きさを確保したまま結べるというもので、対象物(動物や防災テント生地など)を締め付けたり、傷めたりすることなくロープを繋ぐ事が出来ます。当然ながらテンションが掛かっている限り自然に緩むことはない安全確実な結び方です。
それでは手順をみていきましょう。
まずは元綱の上に逆のの字に元綱の上に先端側のロープがのるよう小さな輪を作り、ロープの端を対象物に掛けます。この時作りたい輪の大きさを何度も練習し、掛ける側のロープの長さを体得しましょう。
手順その2
次にロープの先端を先ほどの輪に下から通します。この時最初に作った小さな輪の交差部を握り、この輪の大きさを保っておくことがポイントです。
手順その3
次に、ロープの先端を元綱の下にくぐらせます。
手順その4
続いて先端を今度は元綱の上に返し、最初に作った小さな輪に上から通します。
手順その5
最後にロープの先端と大きな輪を重ねてしっかりと握ったまま元綱を写真でいうと↓方向にギュッと引けば完成です。
いかがでしたか、youtubeチャンネルにも沢山投稿されてますので、実際に動画で見て訓練しておきましょう。
既存住宅には経年劣化等による不具合がつきものですが、インスペクションによりその原因がはっきりし対策を講じることができます。